Ⅰ期治療とⅡ期治療について

〜11歳までの矯正

子供の歯は、乳歯が生えはじめてから10数年を経てすべてが永久歯に生えかわります。この間を「乳歯列期(乳歯のみの時期)」「Ⅰ期治療(混合歯列期)」「Ⅱ期治療(永久歯列期)」と分類し、矯正治療を行っています。

Ⅰ期治療である11歳頃までは、歯の生え替わりや成長があることから、矯正治療で大きな効果が期待できる時期です。しかしその反面、顎の骨の形態や歯並び、かみ合わせを悪くするような習癖等を放置していると、次第に症状が重くなってしまう危険性を合わせもっています。最近ではⅠ期治療はあまりせずにⅡ期治療から行う治療方針もきかれますが、明らかにⅠ期治療を行っておかないと、Ⅱ期治療で治療の選択肢が狭まる場合があります。やはり体だけでなく、顎も健全な成長が大切です。

〜11歳までの矯正〜11歳までの矯正

お子さまは、6~8歳頃に上あごが成長し、その後9~12歳頃にかけて下あごが急速に成長します。この時期にあごの突出(下顎前突・受け口)やあごの成長の遅れ(上顎前突・出っ歯)が見られる場合は、早めに対処することをお勧めします。

また、9~11歳ごろに治療をスタートさせることで、将来抜歯をしないで治療ができる可能性が高くなります(ただし、その程度や成長の度合いなどによりすべてではありません。最初から将来便宜抜歯の可能性があることをお伝えする方もいます。また、お子さまにより8歳ごろから適応となる場合や11歳では遅い場合もあります)。

近年の技術進歩により生え替わりのころから歯を抜くのではなく、歯を抜かないように治療を開始し、Ⅱ期治療で歯を抜かないでととのえることができる方が増えてきております。